債務整理
債務整理
任意整理を検討していて情報を調べている方のなかには、
「自分は任意整理をする意味があるのだろうか」
「任意整理をしたあとに後悔することはないか」
不安や疑問を感じる方もいるでしょう。
また、任意整理というキーワードを入れると、Google検索のサジェストキーワード(検索候補のキーワードを提案する機能)で、「任意整理 意味ない」というキーワードが出てきます。
つまり多くの方がこのようなキーワードで情報収集をしているのです。
任意整理 意味ないという検索が多いと聞くとさらに不安になりますよね。
任意整理は適切に状況を考慮して利用すると、借金返済の負担を軽くできる有効な債務整理です。
「任意整理は意味ない」「任意整理をして生活がやばい」「任意整理をしなければよかった」
このような事態にならないためにも任意整理について正しい知識をつけ、ご自身の債務状況を的確に把握することが重要です。
この記事では、任意整理が意味ないとされるケースについて具体的に解説し、どうしたらこの状態を回避できるのか、注意点も紹介しています。
この記事を読むことで、任意整理についてより理解を深められ、「任意整理をしなければよかった」「任意整理しても意味なかった」と後悔する事態を回避することにつなげられるでしょう。
任意整理を検討しているという方は、ぜひ参考までにご確認ください。
目次
任意整理は意味ない・しなければよかったと後悔している方々は、具体的にどのような理由で後悔しているのでしょうか。
具体的な事例について、SNSやYahoo!知恵袋で上がっていた声や体験談を下記に一部まとめてご紹介します。
etc…
インターネット上では上記のような理由から、任意整理をしたことについて後悔しているという声があがっていました。
この情報から一つ誤解が生まれないよう注意していただきたいポイントとしては、任意整理は仕組みを理解し適切な状況で手続きをすれば、非常に意味のある債務整理であるという点です。
インターネット上で「任意整理は意味ない」「任意整理をしなければよかった」と発言をされている方の多くは、残念ながらそもそも任意整理が適切な解決策ではなかった・任意整理についての知識が不足していたのではないかと思います。
「意味のある任意整理をする」「任意整理をして借金完済の目処を立てる」ためには、任意整理について正しく理解することが大切です。
次から解説していきます。
任意整理とは、お金を貸している側(債権者)と利息の軽減やカットに加え、返済期間や返済額を交渉する手続きです。
ここでポイントは、借金の元金(借り入れたお金の額)が減額になるような交渉がメインではないという点です。
※任意整理の手続きのなかで過払金が発生していた場合、過払金返還請求をおこなうことで元金が減額される場合はあります。
そのため、任意整理を選んで成功するには、任意整理後も元金を支払い続ける収入や計画があることが大切です。
<<任意整理についてさらに詳しく知りたい方は、こちらをクリック>>
では、具体的にどのような人が任意整理に適しているといえるのでしょうか。
次に解説します。
任意整理は、交渉によって利息はカットされても元金の返済義務が残ります。
そのため、手続き後も継続的に収入があり、支払いが問題ないだろうと客観的にも判断できる人が適しているといえるでしょう。
継続的に安定した収入がない場合は、任意整理で手続きをできない可能性が高いです。
任意整理では交渉の際、一般的に元金を3〜5年以内に完済することを条件として、将来利息のカットや月々の支払額の軽減を了承してもらいます。
そのため、利息を差し引いて元金のみとなったときに、3〜5年以内で無理なく完済できる見込みがあると、和解もしやすく任意整理後に返済で苦労することも少ないでしょう。
任意整理の手続き内容のメインは、債権者との交渉です。
債権者との交渉を通じて返済額や返済期限の負担を軽くしていくので、この交渉がうまくいくかどうかが成功の鍵となります。
任意整理の交渉は、専門家でなくても可能です。
しかし、一般の方が債権者と交渉しようとした場合、そもそも交渉に応じてくれなかったり、応じてもらえたとしても和解できないリスクが高いのです。
そもそも任意整理に応じない業者も存在するため、任意整理を意味のあるものにするためにも、債務整理の専門家である司法書士や弁護士への依頼を前向きに検討している人は適しているといえるでしょう。
任意整理が適している人の特徴に当てはまっていても、任意整理をする意味がない・失敗してしまうケースもあります。
具体的な事例を下記に紹介します。
任意整理が適している人の特徴に当てはまっていても、任意整理をする意味がない・失敗してしまうケースもあります。
具体的な事例を下記に紹介します。
利息の減額やカットができても、元金の額が大きすぎて借金を3〜5年以内に完済できる目処がたたない場合は、任意整理をしても意味がない可能性が高いです。
このようなケースでは、逆に任意整理をすることで返済期間が短くなり、月々の支払額が増えてしまうリスクもあります。
たとえば300万円の借金があった場合、元金のみであれば月約3万円を払い続けて8年後に完済できます。
この300万円を任意整理し、3年で完済する場合は月に約8万円、5年で完済する場合は月に5万円払わなければならないという訳です。
このように返済期限を考慮したときに、完済の目処がたたない・逆に生活が苦しくなるような場合は任意整理をしても意味ない・しなければよかったと後悔してしまうリスクがあります。
借金をしてから一度も返済せず任意整理をしようとした場合、そもそも債権者が交渉に応じてくれない・和解できないリスクが高いです。
任意整理の交渉では、お金を借りている側(債務者)の返済能力や意思があるかどうかも重視されます。
そのため、一度も返済をしていない・返済期間が短い場合は、返済能力や意思が無いと判断されてしまうリスクがあるのです。
この状況で任意整理しても失敗に終わる可能性が高く、意味がありません。
少なくても6ヶ月以上は返済をしている実績が必要でしょう。
任意整理は利息のカットが主な成果であるため、もともと利息が低い借金を任意整理してもあまり効果を感じられないリスクが高いです。
借金のなかでも住宅ローンやカーローンを任意整理したいと考えている方もいるでしょう。
住宅ローンやカーローンは金利が0.5〜2%程度でもともと低いため、任意整理の効果を感じることは難しいでしょう。
長期間返済をしていない状態で債権者が裁判所に訴え、差押さえにあってしまうと任意整理をしても意味がありません。
債権者が差押さえできるような状態になると、お金を借りている人の給料や財産で借金を回収できます。
そのため、任意整理に債権者は応じる必要がなくなるのです。
任意整理で借金問題を解決したい場合は、債権者から訴えられたり、差し押さえにあったりする前に手続きを始めるのが鉄則です。
司法書士や弁護士に依頼をすれば、誰に頼んでも任意整理が成功するという訳ではありません。
司法書士や弁護士は業務が多岐にわたるため、なかには債務整理の事案を積極的に請け負っていない専門家もいます。
そのような専門家に依頼をした場合、経験や知識が不足しているために交渉がうまくいかない・和解できない場合もあるのです。
司法書士や弁護士に依頼をする場合は、債務整理に力を入れている・経験や知識が豊富な専門家を選ぶようにしましょう。
任意整理では意味がなさそうな場合は、別の選択肢を検討するのが賢明です。
また、すでに任意整理をして失敗したと感じている方にも、これから紹介する選択肢は検討に値する対処法でしょう。
具体的に解説します。
「一定の収入はあるものの借金の額が収入に対して多すぎる」
「100万円以上の借金があり、自己破産は選びたくない」
このような場合、個人再生を選ぶことで任意整理より借金返済の問題を解決しやすくなる可能性が高いです。
個人再生は裁判所を介して手続きをおこない、借金の総額を原則5分の1まで減額し、3〜5年以内で完済を目指す手続きです。
任意整理と違い元金部分も含めて借金が大幅に減り、自己破産と違って一定の条件を満たせば持ち家や車などの財産を手放さずに済みます。
<<個人再生についてさらに詳しく知りたい方は、こちらをクリック>>
「収入が安定していない、または無収入である」
このような場合は、任意整理も個人再生も難しい可能性が高いため、自己破産を選ぶのが賢明でしょう。
自己破産は、裁判所を介して手続きをおこない、借金の支払いを免除してもらう手続きです(税金や罰金などの支払い義務がある非免責債権は除きます)。
自己破産をすると、「財産をすべて手放さなくてはいけないのでは?」と不安になられる方もいると思います。
これは誤解なので安心してください。
自己破産をする場合、一定の財産は借金返済のために差し押さえられるものの、99万円以下の現金と、20万円以下の価値と判断された財産は手元に残すことが可能です。
<<自己破産についてさらに詳しく知りたい方は、こちらをクリック>>
他のどの選択肢が適しているか、ご自身ではうまく判断できないことも多いでしょう。
また、任意整理に失敗してしまって、どうしたらいいかわからないという方もいると思います。
このような場合は、一人で決断するのではなく債務整理に特化した司法書士や弁護士に相談するのが賢明です。
債務整理に特化した専門家は、さまざまな借金問題を解決してきた経験があり、その経験や知識から最適な解決策を提示してもらえる可能性が高いです。
手続き自体も自分でおこなうより、債務整理に特化した専門家に任せたほうが、スムーズで確実に借金問題の解決に向けて手続きを進められるでしょう。
そうはいっても「専門家に依頼する費用が工面できない」とお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。
そのようなお悩みを抱えている方でも状況に合わせて対策を講じれば、債務整理を専門家に依頼できるケースも多いです。
詳しくは下記関連記事を参考にしてみてください。
<<関連記事:債務整理費用が払えない場合も大丈夫!ケース別に対処法や注意点を解説>>
任意整理をしたあとに後悔する事態にならないためにも、注意すべき点を事前に把握しておきましょう。
保証人付きの借金を任意整理すると、保証人へ一括で借金を請求されてしまいます。
任意整理の事情を保証人が知らなかった場合、非常に迷惑をかけてしまうでしょう。
任意整理では債務整理する借金を選べるため、保証人付きの借金は避けて債務整理するのが無難です。
どうしても保証人付きの借金を任意整理したい場合は、保証人に前もって相談し今後の流れについて決めることをおすすめします。
任意整理後は、完済してからも約5年間はブラックリスト(信用情報機関)に事故情報が登録されます。
事故情報が登録されていた場合、ローン利用時の審査に引っかかってしまうため、ローンが組めません。
そのため、任意整理をした本人がローンを組めるようになるまでは、一定の時間がかかります。
ただし、債務整理をしていない別の家族の名義でローンを組む場合は、新しくローンを組んだり、借り入れしたりすることは可能です。
ブラックリストに登録されている間は、クレジットカードの新規作成はできません。
クレジットカード会社は申し込みがあった際に信用情報から、返済能力があるかどうかを判断しているため、事故情報があると返済能力を疑われてしまうからです。
また、任意整理前に作成済みのクレジットカードがあっても、ブラックリストに登録されることで利用ができなくなります。
なぜ利用できなくなるかというと、クレジットカード会社が定期的に顧客の信用情報をチェックしているからです。
任意整理だけでなく、債務整理をする場合にはあらかじめ覚悟しておくと良いポイントでしょう。
携帯を購入する際に、本体料金を2〜4年の分割払いで購入できるお得なプランを活用したいと考える方も多いでしょう。
しかし、任意整理後は一定期間ブラックリストに個人の情報が載せられ、携帯を分割購入する場合でも審査があるため、分割払いでの購入は難しいと考えられます。
ただし一括であれば購入は可能です。
加えて、他の家族の名義であれば分割払いでも購入は可能となります。
事前にこの情報を把握できているか否かで準備も異なり、あとに後悔する事態を避けるための行動も考えられるでしょう。
任意整理をすれば、交渉で必ず和解できるとは限りません。
和解するうえで前提として、返済できる能力や意思があることを債権者に認識してもらえることが大切です。
そのため、一度も返済していないというケースは論外です。
加えて、多くの金融業者が任意整理に応じているものの、任意整理に応じない業者も一定数存在します。
素人では確率的に門前払いとなる可能性が高くても、専門家へ依頼した場合なんとか交渉にこぎづけてくれるケースもあります。
これらも考慮したうえで任意整理が適切か・専門家への依頼も踏まえて判断できると、より良いでしょう。
任意整理を検討している場合は、まず自分一人で決断して手続きを始める前に、司法書士や弁護士といった債務整理の専門家へ相談してみることをおすすめします。
債務整理の専門家へ相談することで、意味のない任意整理となるリスクを大幅に下げられるためです。
そればかりではなく、自分一人では思いつかなかった解決策や任意整理以外の適切な対処法を教えてもらえることもあります。
福岡市博多区にある佐藤司法書士事務所では、設立当初から債務整理に注力しており、15年以上の豊富な経験と実績があります。
任意整理についてもさまざまな方のお悩みを解決するためにサポートをさせていただいた実績があるので、具体的な事例について気になる方は下記を参考にしてみてください。
<<債務整理の解決事例が気になる方は、こちらをクリック>>
意味のない任意整理にしないためにも、一人で悩まないことは非常に重要です。
福岡市博多区にある佐藤司法書士事務所では、まずご依頼者様のお悩みをじっくりお伺いし、できる限りご希望に沿った解決策を提案するように心がけております。
「任意整理をすべきか悩んでいる」
「自分には任意整理が適しているかわからない」
このようにお悩みの方は、お気軽に佐藤司法書士事務所へご相談ください。
コラム監修者